やすちんち

子連れ旅5人家族の暮らしとお出かけおすすめ情報

お婆さんしか出てこない冒険活劇!!花まみれの淑女たち

人生が楽しくなるのはこれからだ!!とアラフォー以上の年代に思わせてくれる良作!!

私、48才なんですけどね。

もう、人生半分来ちゃったなぁ。

あとは折り返すだけだなぁ。

この先、これまでより楽しいことやワクワクするようなことって、もうあんまり無いんじゃないかなぁ。

そんな風に感じてしまうことがあるんです。

そんな気持ちをぶち破ってくれる作品に出合ったのでご紹介します!!

人生が楽しくなるのはこれからだ!!

とアラフォー以上の年代に思わせてくれる良作ですよ!!

ご覧あれ。

   

 

『花まみれの淑女たち』本の紹介

 著者:歌川 たいじ 

発行:2018

出版社:KADOKAWA

 

 

 

『花まみれの淑女たち』本のあらすじ

【内容情報】(出版社より)
老マダムたちが教えてくれた
不安だらけの世を生きる 希望の灯

あのおばあさんたちを見ていたら、生きていけそうな気がしてきた。

30代にして職を失い、無為な日々をすごす由佳が出会ったのは、北新宿【花まみれビル】に集まって暮らすお年寄りたち。
見た目は、ほのぼのとしたシニアグループ、その実態は……日本中にネットワークを張り巡らせる植物学の元教授に、七色の声を持つカリスマ歌手、ハイテク機器を駆使して暗躍する探偵チーム(メンバーはおばあさんのみ!)など、型やぶりのマダムたちだった。
ーーわたしも、あのおばあさんたちみたいになりたい。目立たず、しぶとくて、しあわせで、美しい。だれからも注目されなくても毎年、花をつける草木のように……。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
30代にして職を失い、無為な日々をすごす由佳が出会ったのは、北新宿“花まみれビル”に暮らすお年寄りたち。見た目は、ほのぼのとしたシニアグループ、その実態は…七色の声を持つカリスマ歌手や、日本中にネットワークを張り巡らす植物学の元教授、ハイテク機器を駆使して暗躍する探偵チーム(メンバーはおばあさんのみ!)など、型やぶりのマダムたちだった…。

 

 

『花まみれの淑女たち』本の感想

お婆さんしか出てこないのに、ワクワクドキドキ、そしてちょっぴり甘酸っぱい青春時代を思い出すような気持ちにさせてくれる不思議な作品。

おばあさん達は、自分の「得意」を生かしあって、片寄あって生きている。

しかし、ただそれだけではない。

その「得意」を生かして、社会の悪とも戦うのだ!

どこにいても不自然じゃなく風景に溶け込む「ばばあ」であることを生かして、なんと探偵業を営むのです!

ね?

これだけでも読みたくなるでしょ?(笑)

 

そして、面白かったのが、登場人物のそれぞれの個性溢れるキャラクターに付けられるアダ名が秀逸で、すぐに覚えられるのだ。

名前しか出てこないと、あれ?この人どんな人だっけ?

とページを戻ったりすることがよくあるのだけど、それがまったく無いのはすごい!

 

ヴァレンシアばばぁ

ET

悪霊ばあさん

始祖鳥

マンドリル

 

などなど…

外見的特徴を捉えた上でつけられたあだ名は、頭の中にすっと入ってきて登場人物はもう勝手に動き出す。

まるで映像を見ているように小説が読めた経験ははじめてだった。

 

それから、とても印象に残ったセリフがありました。

 

リストラされて引きこもっていたことのあった主人公の由佳が、オレオレ詐欺から足を洗った緒方という男に語りかけるセリフ。

 

「経済の仕組みみたいなものがすっかりできあがっちゃった中で生まれてきて、それ自体になんの疑問も持たずに育っちゃった。例えて言えば、飼い慣らされた羊だった。柵の中に居れば餌がもらえるんだって思い込まされていた。だから柵の中で、自分を捨てて、閉じて、差し置いて、投げ売って、柵からはみ出ないようにしてきた。狭い柵の中でエサが少ないとか多いとか、そんなことばっかり考えて生きてきた。だからね、柵の外で生きなきゃならなくなる日が来るなんて、思いもしなかった。」

「自分を柵からはじき飛ばした人間を、汚いやつらだと、ただただ怨んだ。頑張っても頑張ってもうまくいかない人生を呪った。そこであなたは人から奪い取る道を選んで、私は引きこもったの。どちらも似たようなものだったのかもしれない。」

P330~331参照

社会からはみ出っぱなしで生きてきた私は、時々柵に入っては出てを繰り返して生きて来ました。

そんな私が感じていたことを見事に代弁してくれていて、何度も文章を読み返しました。

「そうそう!私もこんな風に感じていたのよ!」

 

そんな

花まみれの淑女たち

読んでみてください。

 

アマゾンのレビューには、もっといろんな方の感想が載っていますが、どれもべた褒め。

よかったら参考に☆

花まみれの淑女たち

花まみれの淑女たち

  • 作者: 歌川たいじ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/08/30
  • メディア: 単行本
  •  
 

 

歌川たいじさんの他の作品の記事も書いています。

実は、毒親育ちのワタクシなのですが、私の母のことを思い出してしまい、ちょっと苦しくなる内容の本でした。

こちらもよかったらどうぞ

www.yasuchin.com