私も姑の遺品整理を経験しましたが本当に迷惑でした!
もう5年前のことになりますが、私は義理親の家の遺品整理をしたことがあります。
義母が亡くなり、義父と一緒に暮らすことになったのがきっかけでした。
一軒家には物が溢れ返り、ほんとうに手こずりましたし、精神的にもまいってしまい、嫌な記憶しか残っていません。
そんな経験から、この本のタイトルをみたときには
「読むしかない」
という気持ちになったのですが、実際に、わが家と同じような例も出てきたので
「あるある!」
と興奮してしまいました。
姑の遺品整理の経験者の私なりの感想を書きましたので、よかったら参考にしてください。
義理親の家を片づけた時の体験も記事にしています
「姑の遺品整理は、迷惑です」本の紹介
著者:垣谷美雨
発売日: 2019/2/20
「姑の遺品整理は、迷惑です」あらすじ
独り暮らしの姑が亡くなり、住んでいたマンションを処分することになった。
業者に頼むと高くつくからと、嫁である望登子(もとこ)はなんとか自分で遺品整理をしようとするが、あまりの物の多さに立ちすくむばかり。
「安物買いの銭失い」だった姑を恨めしく思いながら、仕方なく片づけを始める。
夫も手伝うようになったが、さすが親子、彼も捨てられないタイプで、望登子の負担は増えるばかりである―。
誰もが直面する問題をユーモラスに描いた長編小説。
「BOOK」データベースより
嫁の立場から読んだ「姑の遺品整理は、迷惑です」感想
私も姑の遺品整理の経験者でしたので、この本のタイトルを見たときには他人事とは思えず手に取りましたが、中身も同じく
「あるある!」
「そうそう!」
「わかるわー。これに苦労したのよね」
の連続でした。
その中でも、特に印象的だった場面と、うちとそっくり!
と、感じた箇所がありました。
わが家と同じ!心に残ったシーン
わが家と同じだ!
と、とても心に残ったシーンがありました。
主人公の望登子が片づけを終えて、友人の冬美と話している場面での会話
「夫が自分の部屋の断捨離をはじめたのよ」
「だって、お姑さんの所から大量に思い出の品を運び入れたんでしょう?」
「すぐに後悔したみたいだった。少しずつ捨てていって、結局はほとんど残ってない」
「へえ、ひとつも捨てられない人だって言ってたのにね」
「遺品整理をしたのがきっかけで、自分の物も捨てるようになって部屋がすっきりしたわ」
「それはよかった。すごい収穫じゃないの」
参照P240
これこれ!うちと同じ!
わが家の夫の場合は、実家の物を大量に持ち帰ることはしなかったのですが、片づけを終えたあとに、自分の物をどんどん捨てはじめました。
姑の遺品整理を含んだ親の家の片づけをするまでの夫は、親に気質が似たのか環境のせいだったのか、私からみれば親ほどでは無いにせよ
「片づけられない人」だったのです。
しかし、親の家の片づけのあとには
「このままでは同じ迷惑をかける」
という自覚ができたのかもしれません。
自分の身の回りの数年使っていないものや、ずっと取ってあった本や雑誌を処分しはじめたんです。
まだまだ「スッキリ」とはいかないけれど、大きな進歩です。
これは、この小説の中の主人公の夫と同じように、親の家のお片づけのおかげかもしれません。
片づけの豆知識
これは実際の片づけにも役に立ちそうだな!と感じた、片づけの豆知識のようなものも載っていましたよ。
- ダイレクトメールはすぐに止める
せっかく片づけを始めたのに、次に姑の家に行ったら、また大量のダイレクトメールが…。
この小説の中ではこんなことになって、大変な思いをされていました。
- スマホで写真を撮っておく
これは今さら言われなくても、片づけの超有名なライフハックですね。
しかし、この本の中では、写真を撮って夫に見せたがために「全部取っておく」という事態になってしまいました。
完全に存在を忘れていたような古いものだったのに、寝た子を起こしてしまったのです。
送料を払って自宅へ送り、結局そのあと置いておく所がないということで処分しています。
その場で処分していればよかったのに…
- 役所の粗大ごみ収集に点数制限があった場合
この解決方法は「姑の家の地域の方に協力してもらう」でした。
これはご近所との付き合いがないと難しいですね。
しかし、言われなければ思いつかず、あきらめて早々に業者に頼んでしまうかもしれません。
「1名義では、粗大ごみは週に3点まで」
などと決まりがある場合は、予定通りに処分できないですから。
この小説の中では、姑の普段からの近所づきあいのおかげで、近隣住民に協力してもらい「名義を借りる」という裏技で乗り切っていました。
サスペンスと謎解きの要素も
ネタバレになるといけませんので、ここでは控えておきますが
序盤から、サスペンスのような緊張感と謎解きの要素もありました。
亡くなった姑が1人で暮らしていたはずの部屋に、何者かの気配が…!
つづきは本をお読みください(^^)
私の体験談「遺品整理は迷惑でした!」
私も、この本の主人公、望登子と同じように、姑が亡くなり遺品整理と家の処分を経験したことがあります。
そのことで、精神的にも肉体的にもつらい思いをしました。
あふれかえる衣類、プラスチックケース、使いきれない食器の数々、壊れた大量の家電…。
「いつかまた使うかも」
「捨てるのはまた今度にしよう」
その積み重ねで取り返しのつかないような状態になっていました。
よかったらこちらの記事もごらんください。
本の中には、このような一文があり、あまりにも同じ気持ちだったので紹介させてもらいます。
この物の多さは、日頃から気をつけていれば避けられたことなんですよ。
仕方がないの一言で片づけられたら、遺されたものはたまったもんじゃありません。
そしてね、日頃からこまめに捨てる習慣だけが、物を溜めない唯一の道なんです。
お義母さん、あなたはね、他人の時間を奪っているんですよ。
私だってもう若くないんですからね。
知らない間に50歳になったと思ったら、もうはや50半ばですよ。
残り少ない人生の持ち時間をね、新聞を束ねてゴミ置き場まで往復するなんていうつまらないことに使いたくないんです。
足腰は痛くなるし、翌日にも疲れが残るんですよ。
それどころか、本調子に戻るのに一週間くらいかかっちゃうんです。
P151参照
このような姑とは対照的に、望登子の実母のことも描かれている。
自制心が強く、物に対する執着も薄く、生前整理をきっちりしてからあの世へ旅立った実母。
残されていた遺品と言えるようなものは指輪がひとつだけ…。
物語の終盤、主人公望登子は、あまりにも母との思い出の品が少ないと嘆く。
物をためこみ、物に翻弄され、物のために人に迷惑をかけてしまう。
そんな最後は避けたい。
しかし、あまりにも物との距離をとりすぎるのもいかがなものか…
そんな風にあらためて思わせてくれた作品でした。
アマゾンや楽天のレビューを見るのもおもしろいですよ!
そこにも経験者の体験がたくさん書かれています。
みんな黙っていられないのでしょうね。
それぞれ苦労しているのね…と感慨深いです。
垣谷美雨さんのこちらの本もおもしろかったです。
「七十歳死亡法案、可決」
「親の家を片づける」もあわせて
こちらの本も片づけの予習におすすめです。
いろんなパターンの「親の家を片づける」やり方や経験談が載っています。
うちとそっくり…!なのもありましたよ。あなたのお家と似ている例もあるかも!?www.yasuchin.com
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