【親の家を片づける】一戸建てと賃貸住宅の両方を経験しての比較
数年前に私は
- 実親の家
- 義実家
この2軒の家の片付けにたずさわりました。
実の親の方は
- 賃貸住宅の老朽化による立ち退き。
義実家の方は
- 老朽化と私たち子世帯との同居のための建て替え。
どちらの家の片付けも、立ち退きによる引っ越しと家の建て替えといった大きなきっかけがあったから可能な事でした。
それまでは、義実家と実家のどちらの家も物が多くあふれていましたが、誰が何を言おうと片付けようとしない親たち…。
このような大きなきっかけに助けられることがなければきっと実現しなかったと思います。
おこなった時期が違うとはいえ、2軒分もの片付けは本当に大変でした。
しかし、そのことで色んな気づきが得られました。
そんな私の体験談をお話します。
義実家は一戸建てに大量の家財
義実家の方は、50坪程度の一戸建てでした。
1階は6畳×3間+キッチン、2階は6畳×4間ありました。
昔の造りの家なので、収納がたったぷりあり、全ての部屋に押し入れがある間取りです。
その押し入れにはぎっしりと物が詰め込まれ、その前には衣装ケースやさまざまな物が積み上がっている状態。
2階などは、すべての部屋が物で埋め尽くされており、歩くのがやっとの状態でした。
子どもたちはそれぞれ独立し、老夫婦ふたりになってからは2階を物置きがわりにしていたようなのですが、置くところがあるという状態の弊害としかいえない状況になっていたのです。
それでも1階は「生活」するためのスペースなので、それほどひどい見た目にはなっていませんでした。
そのことが、逆に気づくのを遅らせたのです。
そう。ゴミ屋敷の一歩手前になっている。ということを。
参照記事 処分見積もり100万円!ごみ屋敷寸前だった親の家を片付けた体験談
実家は狭い賃貸住宅に大量の家財
一方、私の実家は狭い賃貸住宅でした。
6畳×2間に4畳半とキッチンです。
長年住んでいたので、義実家と同じように物はどんどん増えていきました。
しかし、そこは置くスペースそのものが無いため、散らかったり物が増えても知れているという結果になっていたのでした。
どんなに物が多くても、眠るためのスペースや食べるためのスペースは必要ですから、必然的に溜めっぱなしにはならずに、ある程度処分していかざるを得ないということから「捨てる」習慣はできていたようです。
このような理由から、見た感じは同じ
「ちらかった物が多い家」
という印象でしたが、中身は全く違ったものだということに気がつきました。
一戸建てと賃貸住宅の片付けはどちらが大変だったか?
一戸建ての義実家と賃貸住宅の実家を実際に片付けてみてどちらが大変だったか、考えてみました。
精神的なものは、単純にはかれるものではありませんが
- かかった時間
- かかった金額
このふたつは、あきらかに違っていました。
一戸建てと賃貸住宅の、どちらが大変だったかというと、面積の広さと、その広いスペースに大量に物が詰め込まれていたということで、圧倒的に一戸建ての義実家が大変でした。
賃貸住宅の実家の片付けは実母が健在ということもあり、私自身は1ヶ月間で3日程度の時間を割いただけでした。
粗大ゴミの処分も、小さく切って普通ゴミとして出すなどの工夫ができましたので、ほとんどかかりませんでした。
これも、処分する品の絶対数が少ないので、やる気になったということもありました。
呆然としてしまうほどの物が山積み状態では、心も体も止まってしまいます。
義実家の大量の物を目の前にすると、体がこわばり思考が停止状態になって、スムーズに事が運べないという時がままありました。
片付けにかかった時間
- 一戸建て(義実家) 通算3ヶ月
- 賃貸住宅(実家) 3日
片付けにかかった金額
- 一戸建て(義実家) 87000円
- 賃貸住宅(実家) 粗大ゴミ3000円程度
一戸建ての広い家ほど注意!
義実家の方は、そのあまりの物の多さを実感した時に、業者に頼むことも考えました。しかし、見積もり費用が100万円以上かかるということを聞いて、仰天して自分達でやることにしたのです。
一戸建ての広いスペースがある家ほど注意が必要です。
物が大量にあるということに気がつかなかったり、いざ片付けをはじめてからも、びっくりするほどの物が、あとからあとから出てきます。
その時のことも記事にしています。
義実家は義兄弟姉妹の物がネック
そしてさらに、義実家の場合だとこんな障害もあります。
それは、義理の兄弟姉妹の「もの」です。
私の義理親の家にも、大量の義姉妹の物がありました。
彼女達が30年近く前に使っていた、勉強机やベットもそのまま。
そのかつての子ども部屋だった所に、それぞれの嫁ぎ先で不用になった彼女らの子どもが着ていたサイズアウトの子ども服や、子どもグッズが置かれています。
手狭なマンションに置いておけないので持ってくるのです。
そしてさらに、それ以外の場所には義父母の、もう着なくなった衣類などがぎゅうぎゅうに詰め込まれた衣装ケースがうず高く積んである状態なのでした。
カオスです。
そして、それは人の物だということなので、勝手に処分することはできないのでした。
「自分達のものは引き取るか、自分で処分して」
「自分の親のことなのだから少しは片付けに来て」
自分の兄弟姉妹ならば言いやすいけれども、相手が義理の立場の人になると、そう強くは言えません。
結局、夫の姉と妹は、1度顔を出して必要なものを少し持って帰っただけで、あとはしらんぷりでした。
当然片付けを手伝ったりはしません。
無駄に時間がかかってしまい、ストレスだけがたまりました。
その時の記事です。
一戸建ての義実家と賃貸の実家を片付けて感じたこと
義実家も実家もどちらも同じような
「物の多い家」
という印象でしたが、実際に片付けをしてみて、圧倒的に大変だったのは一戸建てで広さのある義実家でした。
そしてその時の片付けは、言いたいことをいえない義理兄弟に対する不満やストレスも合わさり、とてつもない苦痛な作業となりました。
私が今回の片付けを通して一番強く感じたのはこういうことです。
- 狭い部屋であればいくら物が増えても限界がある
- 収納をがんばっても物を減らさなくては意味が無い
- 物が持ちすぎるのは人に迷惑をかける
この経験から、私は物は少なくシンプルに生きていきたいと考えるようになりました。
そして、ご両親や義実家が同じような状況で悩んでおられる方へ。
親はなかなか動きません。
やはりなにか大きなきっかけがないと難しいと思います。
しかし、いつかやらなければいけない時が来ます。
その時に親御さん自身がされるのであればよいのですが、わが家のように子世帯が片付けを担わなければならないパターンがこれから増えていくかと思います。
わが家の体験談が、そんな、これから「親の家」の片付けに取り組まれる方の参考になれば幸いです。
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